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事業のリスク

(2017年6月27日現在)

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられ、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項を以下の通り記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものでありますが、以下の記載は当社の事業等および当社株式への投資に係るリスクを全て網羅するものではありません。

1. 法的規制について

介護保険制度について

当社の主要な事業である在宅介護事業、有料老人ホーム事業およびサービス付き高齢者向け住宅事業は、介護保険法の適用を受けるサービスの提供を内容とするため、介護保険制度の影響を受けることになります。
介護保険制度は、3年毎に介護保険法および介護報酬の改正が行われており、これに合わせて3年を1期とする市町村介護保険事業計画の策定が行われております。法令の改正および報酬改定により、事業内容の変更を余儀なくされる等、当社の事業活動が影響を受ける可能性があります。
特に、介護報酬の基準単位は、介護保険法およびそれに基づく政省令により定められているため、採算性に問題が生じる可能性もあります。

また、後期高齢者の増加による介護給付費の伸びや第2号被保険者の減少等、介護保険の財政基盤は磐石とは言えません。介護サービス料金の自己負担部分については、2015年8月から一定以上所得のある第1号被保険者(65歳以上)の自己負担割合が1割から2割に引き上げられました。また、2018年8月より一定の所得がある第1号被保険者の自己負担が2割から3割に引き上げられることとなりました。このような状況から今後、対象者の拡大や更に負担割合が引き上げられた場合、介護保険の利用を控える等の影響が生じる可能性もあります。
さらに、従業員の退職等により一時的に介護保険の人員基準を満たせなくなる場合や、介護給付費の請求方法が複雑なため保険請求ミスが発生し過誤請求となり、返還しなければならなくなることがある等、事業活動は通常の事業会社よりも相対的に強い制約のもとにあります。

これらの事情により当社の業績が影響を受ける可能性があります。

調剤薬局の運営について

調剤薬局の運営には、薬事法や健康保険法を始めとする法的規制があり、遵守事項が厳格に定められております。主なものは「薬局開設許可」「保険薬局指定」であり、その他都道府県知事等から許可・指定を受ける必要があります。当社は、調剤薬局を運営するために必要な許認可等を受けておりますが、関連する法令に違反した場合、各都道府県の許可・登録・指定・免許および届出を受けることができない場合、またはこれらの法令が改正された場合には、当社の業績が影響を受ける可能性があります。

2. 介護事業に伴うリスク

人員基準・設備基準について

当社は、当連結会計年度末現在、在宅介護事業、有料老人ホーム事業およびサービス付き高齢者向け住宅事業を全国で614ヵ所(人材開発事業を除く)運営しております。当社の施設のうち、在宅介護事業および有料老人ホーム事業のすべてのサービスは、介護保険法上の指定サービス事業者となるために、人員基準および設備基準が厚生労働省令(注)および各自治体条例で規定されています。また、サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者住まい法、介護保険法等の関係法令に従い運営することとなります。
当社の施設はすべて基準を満たすように細心の注意を払っておりますが、今後において欠員が生じた場合や上記基準の変更により追加的な人員補充が必要となった場合に対応ができない等、人員基準を満たせなくなった場合には、現在提供している介護保険上のサービスが提供できなくなる可能性があります。また、施設の増設に当たって、建物の規模や人員の確保について制約を受けることがあります。
(注)「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(1999年3月31日厚生省令第37号)

お客様の安全管理・健康管理について

当社がサービスを提供するお客様は、介護度の高い高齢者が多いことから、転倒や誤嚥、離設等によってお客様の生命に関わる重大な事故に発展する可能性があります。また、デイサービス、グループホームおよび有料老人ホーム等においては、食事や入浴等の介護サービスが行われており、食中毒、集団感染等の危険度は相対的に高いと考えられます。
当社は、介護手順や事故防止対策等については長年の実績に基づいて従業員の訓練や業務マニュアルの遵守による業務の実施を行っております。しかしながら、万一、事故や食中毒等が発生して、当社の管理責任が問われた場合には、個々の施設毎の事業の存続にも関わる重大な影響を受ける可能性があります。

従業員の確保、人材育成・管理について

当連結会計年度末の従業員は、常勤従業員4,339名、非常勤従業員14,521名(1人当たり1日8時間換算した場合8,207名)であります。
事業規模を維持・拡大していくためには、それに見合った人材の確保が必要となります。また、当社が提供する介護サービスは、ほとんどの場合、有資格者によるサービスが義務付けられており、提供するサービス内容によって、それぞれ異なる資格を必要とするため、適切な資格を有する人材を確保する必要があります。
有資格者や新卒者の採用を強化することによる新たな人材の確保や、自社の教育研修制度を通じて人材の育成、適正な評価とキャリアパス制度による処遇改善に積極的に取り組んでおりますが、介護保険事業の拡大に伴って全般的に有資格者に対する求人は増加しており、そのため、優秀な人材の確保が難しく、当社が提供する介護サービスの量的、質的な低下を招くおそれがあり、当社の業績が影響を受ける可能性があります。
また、コーポレート・ガバナンスやリスク管理、コンプライアンスについて継続的な強化を図り、当社の業務の適正を確保しておりますが、何らかの理由によりこれらの体制が機能しなくなった場合には、当社の業績が大きな影響を受ける可能性があります。

風評等の影響について

介護サービス事業は、お客様をはじめ関係者の信用、評判が大きな影響力を持つと当社は認識しております。従って、当社では高い理念の下に細心の注意を払って介護事業を運営いたしておりますが、何らかの理由により当社の評判が損なわれた場合または当社に対する好ましくない風評が立った場合には当社の業績が大きな影響を受ける可能性があります。

情報管理について

当社は事業を展開する上で、顧客および関係者の個人情報、その他業務上に必要となる各種情報を取り扱っており、顧客の増加に伴って管理すべき情報の電子化やそれに伴うセキュリティの高度化が必要になる等、情報管理に要するコストが増加する可能性があります。

また、これら顧客情報について厳重な管理を行っておりますが、当社や委託先の関係者の故意・過失、または悪意を持った第三者の攻撃などにより、情報の流出や消失などが発生する可能性があります。こうした事態が生じた場合、当社の社会的な信用失墜により顧客が離反するほか、損害賠償やセキュリティシステム改修のために多額の費用負担が発生する可能性もあります。その結果、当社の業績が大きな影響を受ける可能性があります。

競合について

介護保険制度は、2000年4月の施行以来、在宅サービスを中心にサービス利用者が急速に拡大する中で、老後の安心した生活を支える仕組みとして定着してきました。また、今後を展望すると「団塊の世代」の高齢化により、介護サービスの利用者は増加基調が続くと予想されます。このため、介護関連ビジネス市場は今後も拡大が予測されることや他産業に比べて参入障壁が低いことから、医療法人や社会福祉法人といった非営利法人だけでなく、株式会社等の営利法人も参入しております。従って、今後の競争激化に伴い、当社の業績が影響を受ける可能性があります。

3. 事業所の展開について

事業所の新規開設について

当社では、出店地域を選定するにあたり綿密なマーケットリサーチを行い、デイサービスや有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅等の新規開設を進めておりますが、好立地に物件を確保できない場合や自治体の総量規制等の事業環境の変化や経済的要因により開設事業計画に大幅な乖離が生じた場合には、当社の業績が影響を受ける可能性があります。

特に、有料老人ホーム事業については当連結会計年度末現在、介護付有料老人ホーム27ヵ所の運営を行っておりますが、出店にあたっての初期費用が他の事業と比較して大きいことから、有料老人ホームの開設が計画通りに進捗しない場合および入居が計画どおりに進捗しない場合、当社の事業活動が影響を受ける可能性があります。
また、サービス付き高齢者向け住宅事業については、当連結会計年度末現在13ヵ所の運営を行っておりますが、市場環境の急激な変化等により当初の事業計画を達成できない場合、当社の業績が影響を受ける可能性があります。

地域との関係について

介護サービスの提供という事業の性格上、地域のお客様、自治体はじめ関係各機関、居宅介護支援事業所等との信頼関係が何よりも重要であると考えております。このため、良質かつ安定的なサービスの提供が必要であり、業績が悪い事業所があった場合でも、収益性の観点だけで撤退することが困難な場合があります。

減損会計の適用について

当社は、事業環境の変化や経済的要因により、事業所ごとの投資回収が不可能となった場合、減損損失を認識する必要があり、当社の業績が影響を受ける可能性があります。

施設の賃借について

当社グループの事業における施設は、当連結会計年度末現在、648施設のうち641施設は賃借物件となっており、自社保有は7施設のみとなっております。今後開設する新規事業所については、原則として賃借物件によって行う予定であります。賃借物件の契約期間は1年~31年で、更新することもでき、当社の施設の継続性は確保されていると考えておりますが、何らかの理由で万一施設の賃借が不可能となった場合には、代替設備を確保するために多額のコスト負担が発生し、業績が影響を受ける可能性があります。また、多くの賃借物件は建設協力金を用いたリースバック方式を採用しており、この建設協力金(長期貸付金)は賃貸借期間に応じて回収することになっております。このため賃貸主に破綻等の不測の事態が起こった場合、当社は当該事業所の継続使用をもって建設協力金を回収することになりますが、債権者との間の問題解決に時間を要する可能性があります。

4. 人材開発事業について

人材派遣事業について

連結子会社(株式会社ツクイスタッフ)が行う人材派遣事業は、「労働者派遣法」第8条に基づく労働者派遣事業許可を受けて行っている事業です。「労働者派遣法」では、労働者派遣事業の適正な運営を確保するために、派遣事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が派遣元事業主としての欠格事由(労働者派遣法 第6条)および当該許可の取消事由(同第14条)に該当した場合には、事業の許可を取り消し、または、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めています。現時点において、上記に抵触する事実はないと認識しておりますが、今後何らかの理由により上記に抵触した場合、許可が取り消され、または、業務の全部若しくは一部の停止が命ぜられることにより、主要な事業活動に支障を来たすとともに、当社の業績が影響を受ける可能性があります。
また、「労働者派遣法」および関係諸法令については、労働環境の変化に応じて、これまでにも派遣対象業務や派遣期間に係る規制ならびに派遣元事業主における管理体制の強化の両面からの改正が適宜実施されてきており、当社ではその都度、当該法令改正に対応するための対策をとってきております。
今後、さらに「労働者派遣法」および関係諸法令の改正が実施された場合、今後の事業運営方針ならびに業績が影響を受ける可能性があります。

人材紹介事業について

連結子会社(株式会社ツクイスタッフ)が行う人材紹介事業は、「職業安定法」第32条の4に基づく有料職業紹介事業許可を受けて行っている事業です。「職業安定法」では、人材紹介事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が有料職業紹介事業者としての欠格事由(職業安定法 第32条)および当該許可の取消事由(同 第32条の9)に該当した場合には、事業の許可を取り消し、または、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。現時点において、上記に抵触する事実はないと認識しておりますが、今後何らかの理由により上記に抵触した場合、許可が取り消され、または、業務の全部若しくは一部の停止が命ぜられることにより、主要な事業活動に支障を来たすとともに、当社の業績が影響を受ける可能性があります。

5. 社会福祉法人ひまわり福祉会について

社会福祉法人ひまわり福祉会(以下、「ひまわり福祉会」といいます。)理事長の津久井通氏は、当社代表取締役会長津久井督六氏の次男および当社代表取締役社長津久井宏氏の実弟であります。ひまわり福祉会は、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)「野庭苑」「富岡はまかぜ」、介護老人保健施設「港南あおぞら」、地域ケアプラザ「野庭地域ケアプラザ」(横浜市からの受託事業)の4施設を運営しております。ひまわり福祉会は当社と同様の介護事業を行っており、通所介護や居宅介護支援等一部の在宅介護事業で当社と重複する事業を行っております。
しかしながら、重複する事業を行っている地域における全事業者に占める双方の拠点数は少ないこと、ひまわり福祉会の主力事業は特別養護老人ホームや介護老人保健施設等の入居施設であり、ひまわり福祉会の事業における在宅介護事業の売上構成は10%以下と低いこと、更には、ひまわり福祉会は社会福祉法人で株式会社が参入することが出来ない事業分野での介護事業を行っております。そのため、介護サービスについても株式会社とは異なり一定の制約のもと運営されており、当社を利用する顧客層と相違がみられることから、事業競合する可能性は極めて低いといえます。
なお、ひまわり福祉会と当社の間において、取引関係はありません。

6. 自然災害について

当社グループは全国47都道府県に営業拠点を有しており、地震や水害等の大規模な自然災害が発生した場合に備えて、災害規程およびBCP(事業継続計画)に基づき、各施設において定期的に防災訓練を実施しております。しかしながら、想定を上回る規模で自然災害が発生した場合、業績が影響を受ける可能性があります。
また、当社は介護保険請求業務や勤怠管理等の様々な事業活動にITシステムを多用していることから、災害対策を施したデータセンターに主要なデータを保管しておりますが、何らかの原因によって大規模な障害が発生した場合、当社の業績が影響を受ける可能性があります。